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この世のイスは、いや、プロダクトのほとんどは、不特定多数のユーザーに向けてつくられています。そこにあるのは、できるだけ多くの人に受け入れられるようなデザイン。
経済活動としてのプロダクトづくりなら、それは別に間違ったことではありませんし、そういった手法により生まれた素晴らしいプロダクトもたくさんあります。しかし、その一方で不特定多数のユーザーを満足させなければならないが故、ときに盲点が生まれる場合があります。
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家具デザイナー・
小泉誠さんのイス「KUKU」は、そんな「盲点」が誕生のきっかけでした。
「アームチェアって、体の大きな人でも座れるように大きめにつくってある物ばかり。そこで
女性用というか、小ぶりなアームチェアがあればいいなと思ったのが、KUKUを作ったきっかけなんです」
一般的なアームチェアでは考えられないサイズ。ある意味、「KUKU」唯一無二のアームチェアなのです。さらに
製作した工場がカンチレバー(片持ち梁)構造の技術に優れていたことから、KUKUにも採用。
「これほど軽やかなフォルムなのに強度もしっかりしている。他の工場ではマネできないカンチレバーといえます」
リビングでスッとたたずむ姿からは想像ができないほど、KUKUは珍しいイスともいえるのです。
「僕の作品のなかでも、スタンダード的な存在のひとつになりました。実際、バージョン違い的な物もつくりましたし。今後もチャンスがあればKUKUをベースにしたイスを考えてみたいですね」
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