ウエハーはスリットが入った木の本体に、アクリルのケースを好きなようにはめ込んで楽しむ照明。アイデア次第で形は自由自在。それによって光の強さや量も変わります。明るさそのものを加減できる照明は当たり前ですが、光の”表情”をも操れる照明は珍しいでしょう。
「ハイテクなものよりアナログが好き。ウエハーも調光機ではなく、組み合わせ方や置き方で光が変わるのが魅力です。それに僕は、出来上がってポンッと置いたら終わり、というプロダクトがあまり好きではありません。何かその人のスタイルに合わせることができて完成するほうが面白いし、いろいろと気にかけて触ってほしい。だからウエハーも、ほどよい大きさがキーポイントでした」
そう話すのはデザイナーの常川貴扶さん。ウエハーは最小時で幅11.7センチ、奥行き18センチ、高さ25.5センチと、けっこうコンパクト。よく海外の照明を購入すると、フォルムはかわいいのに意外に大きくて(海外の家の大きさに合わせているから)驚くこともありますが、ウエハーは日本の住宅事情にもぴったり。光源そのものがむき出しになってないので、一見、照明っぽくも見えないのも個性です。

「内側に秘めている光を引き出す行為ができないか、と思ったんですね。それで本体の中に光源を入れ、アクリルを取り入れる方法が見つかりました」
今でこそ簡単に話す常川さんですが、実際は普通の電球だと木やアクリルが熱で変形したりと安全面での苦労も多かったそう。
「最終的に熱が出にくいLEDを採用することに。でも、そのおかげで光もクールになり、消費電力も抑えることができたので結果的にはよかったですね」